かじたま
福祉系の大学卒業後、私は社会福祉士として高齢者施設へ就職。
入社から約1年半は現場の状況を把握するために特別養護老人ホームの介護職として働き、認知症を患っているご利用者とも多く関わらせていただくことができました。
ちょうどそのころ、一緒に暮らしていた父方の祖母の認知症が少しずつ進行しはじめていたので、職場でも自宅でも認知症と向き合う毎日…。
いや、正確には『向き合っている』と思い込んでいただけで、祖母の行動を見てみぬふりをしていたことだって何度もあります。
9年前に祖母が亡くなって以降『あのとき、〇〇しておけば良かった』と後悔する日々を送っているので、今回は介護職だった私が認知症の祖母に対して後悔し続けていることについてまとめてみました。
- 家族に認知症の人がいる
- 認知症の家族と一緒に暮らすことが辛い
- 認知症を患った家族との関わり方に悩んでいる
という人は、ぜひ読んでみてください。
かじたま
目次
認知症の祖母に対して後悔している3つのこと
ちゃんと話を聴いてあげなかった
かじたま
私の実家は小さな戸建住宅ですが、
- 1階:父方の祖母
- 2階:かじたま家族(父、母、私、妹、弟)
- 3階:母方の祖父母
の計8人が同居する大家族でした(笑)
仕事が休みの日は2Fのリビングで過ごすことが多かったのですが、認知症を患っている祖母が5分置きにやってきて私にこうたずねます。
かじたま祖母
もちろん、最初のうちは丁寧に対応しているのですが、これが何度も続くと気の休まる間もありません。
そんなときは自室にこもって顔を合わせないようにしていたものの、今思えば祖母の話を聞いて『〇曜日』と答えていただけで、介護の基本と言われる傾聴がまったくできてなかったし、しようとも思っていなかったんですよね…。
結果的に祖母に寄り添うことができなかった私の行動が祖母をさらに不安にさせたことによって、何度も同じ行動をさせていたんだと思います。
かじたま
一緒に過ごす時間を作ってあげなかった
かじたま
父方の祖母は子どもが苦手な人だったので、一緒に住んでいるにも関わらず2人で過ごした想い出はお手玉の作り方を教えてもらったことくらい。
私のなかで『おばあちゃん』と言えば母方の祖母だったので、大人になってからもどのように関わったらいいのか正直わかりませんでした。
でも、それは私の言い訳であって、大切なのは認知症を患って不安でいっぱいな祖母と『今』をどう過ごすかということ。
とくに言葉を交わさなくても、知った顔(家族)がそばに居るだけで安心したはずなのに、それすらもしてあげることができませんでした。
かじたま
孤独を抱えて生きていることに気付けなかった
かじたま
認知症はいろんなことが少しずつわからなくなっていく病気なので、つねに不安や孤独と隣り合わせ。
だからこそ、先にお伝えした
- 話に耳を傾けること
- 一緒の時間を過ごすこと
がとても重要です。
ただ、職場では意識して行っていることも、相手が家族となるとそう上手くはいきません。
マダム
と言われることも多いのですが、実際は家族だからこそいろんな感情が入り混じって上手く対応できないことの方が多いです。
とくに認知症を患っているご家族と四六時中一緒に過ごしている人であれば、悩みが尽きないくらい大変な毎日を過ごしていることだと思います。
予想外の出来事が起こることが当たり前になってくるので、介護している人は目の前のことをこなすことで精一杯ですよね…。
家族介護でどんなときも相手の気持ちに寄り添うことはかなりハードルが高めですが、『孤独や不安を抱えて生きている』ということを頭の片隅に置いて接することができればよかったな…と今になって思います。
かじたま
家族と向き合い「認知症」と上手に付き合っていくことが大切
今回は介護職だった私が認知症の祖母に対して後悔し続けていることについてお伝えさせていただいたので、
マダム
と不安に感じている方もいらっしゃるかと思います。
でも、安心してください。
祖母の介護を通して私が学んだことは『仕事で介護』することと『家族を介護』することは全くの別物だということ。
思うような介護ができなくて悩んでいる人も、目の前にいる家族と正面から向き合うことさえできているのであれば、それはめちゃめちゃスゴイことです!
そして、あなたの大切なご家族が認知症になってしまったときは
- 話に耳を傾ける
- 一緒に過ごす時間を作る
- 1人で抱えている孤独や不安に寄り添う
の3つを意識して関わるようにしてみてくださいね。
かじたま
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